3月13〜14日、栂池スキー学校にて、障害者スキー指導者講習会を行いました。
昨年から、4回目となる今回は、実際に障害を持つ方々を招いてのサポートや指導法を学ぶ機会としました。
スキーから長年遠のいていた視覚障害の方です。
久々の雪の感覚やスピード感に戸惑いもありましたが、引き出しが豊富なインストラクターのサポートや指導のもと、スキー熱に再び火を灯す事になりました。
見えない人に、どのように雪山の楽しさを伝えれば良いのだろう?どのような声かけをすれば良いのだろう?と前向きに何かを伝えたい!という気持ちを持って取り組んだインストラクター。これからはコダマが聞こえる場所を探しながら、日々のレッスンに臨み、次に栂池を訪れた際にその場所を紹介したい、と意気揚々でした。
スキーは二回目の脳性麻痺の方です。前回のスキーは3シーズン前。
自分にどのような器具が合うのか、実際に試してみたい、という事でバイスキー、チェアスキー、立位でのスキーブラ&アウトリガーを試していたので、今回は初めから立位でスタートです。
足の変形もあるので、ブーツにパッドなどを入れ、フラットに立てるように工夫しました。このような工夫も、豊富な経験から導き出されるものです。ゲレンデを知り尽くしているので、どのターンを練習するには、どれ位の片斜面を選択するか?ターンの要素を身体のどの動きで作り、どのような段階を経てステップアップするか?今までの講習会以上の成果がありました。
ダウン症の男性は、ご両親と何度もスキーへ行かれていました。しかし、スキースクールのインストラクターと滑ったのは、今回が初めて。ご両親では連れて行く事のできない斜面でも、安心して任せる事ができ、ご両親も楽しいスキー旅行になりました。二日間の間に、ポジションが変わり、板の自由度が上がり、より安定して滑る事ができました。天候に恵まれない二日間でしたが、まだ滑りたい!楽しい!という言葉を聞く事ができました。
講習会の最中、林間コースにてカモシカの親子に遭遇しました。写真は子カモシカです。小さくてかわいい動きをしていました。ただ滑るだけでなく、様々なスキー場特有の魅力を感じる事も、楽しみの一つです。いつも同じスキー場ではなく、いろいろなスキー場へ行き、カモシカを探したり、いろいろな温泉に入ったり、名物料理を食べたり。そんな楽しみも、どんどん作っていきたく考えています。
2シーズンに渡り指導者講習会を行い、実際に障害を持つ方々にお会いし、スキー場でのサポート、指導をし、あらたに受入れに向けての気持ちも高まったとのことです。来季以降の受け入れに向けて、これからも準備していきます。
参加者の皆さん、雨、吹雪に負けず、講習会に参加して頂き、ありがとうございました。
栂池スキー学校の皆さん、これからもともにスキーの魅力を、栂池の魅力を、安全に楽しく伝える事ができるよう、よろしくお願いします。